STUDIOM+による大阪戸建てリノベーション

今回のリノベーションは大阪府堺市にある軽量鉄骨で作られた戸建て住宅の改装の案件、1階、2階ともに広さがあり2世帯住宅となっているのが今回の特徴だ。内容は1階2階と共にガレージやハナレ、テラスといった外構もありで施工範囲も広く、幅広い知識を必要とする経験値の活かせるリノベーション案件だった。大阪の堺市という土地柄、駅前を除けば低層の戸建てが多く、それなりのボリュームを伴うためマンションリノベーションとはまた違ったデザインへのアプローチも必要とした。

スタジオエムプラスさんのデザインが奇麗だと妻と話しててね、一度お話に伺いたいのだけれど、、、こんな会話から始まった今回の案件は、同業者いわゆる建設業を生業とするこの世界の先輩だった。意匠系が猛威をふる建築の世界はまだまだそのコネクションをもってしても十分な物でなく、ネットで検索し、探し出してくれたようだった。その期待を一身に、同じベクトルを持ち思いを具現化していく同士となり過ごす時間はとても素敵なものだった。
リノベーション計画

既存の建築の形と新しい間取りへの関連性に悩みました。具体的には既存の良さを新しい間取りにどう取り込むかです。採光をどのように取り込み拡散させるのか、ぬけのある空間はダイニングスペースには余白がおおきすぎると感じるなど、現地で現場で風を感じることを解決していくのが我々の仕事でした。
採光を究める

採光は奥の吹き抜けがこの空間にもたらす天の恵みとして扱われた。リノベ前の暑くて眩しいだけの吹き抜けから界壁を取り除き総量を増やした上での遮光と影の計算をおこなった。
夜を極める

夕暮れ時の撮影、インテリアも変えて様々な照明の当てかたを検証した。あかりだまりをどこのにどのような照度で作るか、くつろぎの為にテストを繰り返す。
Michael Anastassiades(マイケル・アナスタシアデス)がデザインした
CAPTAIN FLINT

浴室、洗面、ランドリー室へ続くスチールドア タぺガラスに黒い枠のエッジの効いたシンプルないで立ち
大阪堺市の戸建てリノベーションのキッチン

「大阪堺市の家」のダイニングキッチンのリノベーションは戸建ての自由さを活かした変更となった。
ウェグナー自邸のダイニング用として作られたチェア

ハンスJウェグナー名作チェアPP701 この数年で値段が倍に。選ばれたのはオークソープフィッシュ、いうまでもないがひじ掛けのアームレストは曲げでなく木の削り出しであることがこのチェアの価値だ。
火山岩バサルティーナのキッチン

オーダーキッチンの仕様は天板SUSバイブレーション、小口をシカル曲げにステップシンクが付いたデザイン性の高いものをバサルティーナという天然石で囲った。イタリア中部バーニョレッジョで採掘されるバサルト(火山岩)の中で、最も美しい色調と流れをもち品と優雅さを併せ持つ。

メラミンに鏡面のSUSハンドル、天板に使用された小口SUSバイブレーションのシカル曲げとデティールを拘りし火山岩に対して直線的なデザインとした。
おしゃれなリノベーションデザイン会社を探し廻った先

床は全面タイルとしカッシーナのソファ、アイアンの格子スクリーン、モルタルのテーブルなどこれらグレースケールに調合された空間に赤のSanta&Cole tripod G5のフロア照明を合わせる。


浴室の収納、脱衣室。裏のランドリースペースに繋がる洗濯もの入れを備えており、裏側も収納と機能的な造作壁

スタジオエムプラスオリジナルのアイアン取っ手9画ST無垢。マテリアルと採光の関係を補強するデザイン、唯一無二

洗面室 人造大理石の天板使用したシンプルな洗面。壁面の石は室内側の収納につながる。空間の奥行を感じられる仕掛けは住まう人の心にやさしく作用する。
1F 玄関のリノベーション

壁面マテリアルケイミューSOLIDO(ソリド)使用済みコーヒー豆やセメントの白華の風合いを生かした素材 この空間のインテリジェンスを賄うのは オレンジのシェードが印象的な照明ジノ、サルファッティmodel548

手前はお客様、奥の下駄箱を抜けるとクローゼット、寝室への通路となる

オリジナルアイアン取っ手 ロングバージョン 影もこのデザインの一部だ。

腰壁はSOLIDO、グレーの中間色にピンクのトイレ、サティスを合わせている 紙巻器はCERAの飛行機のフラップのようなフォルムを持つCET311Tダブルペーパーホルダー、文鎮のような重厚な使用感が違いを感じさせる。

ありきたりにならず人を楽しませることが、クライアントの希望で、デザインそれを実現してゆく作業は実に有意義であった。
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