波板とFRPで作る、2週間で30件の問い合わせを集めたシェアハウス
大阪・弁天町の商店街にある蒲鉾店を、民泊・シェアハウスへ用途変更したリノベーション。波板とFRPで造作した浴室、透明波板にボールライトを仕込んだ光る天井など、既製品に頼らない造作で構成し、集客サイトへの掲載から2週間ほどで30件以上の問い合わせが入りました。

現状から、人が住める場所へ。そして商業的にも成り立つ物件へ。さらに、コストを掛けずにカッコよく、というご要望でした。使える素材は限られ、カンナで削っていない木材、波板、杉板、ブロックですべてを作っています。どこか懐かしく親しみのあるバラックに、モダンなテイストを加えました。民泊・シェアハウスの集客サイトに掲載すると、2週間ほどで30件以上の問い合わせがありました。

| 価格(万円) | 内容 | |
|---|---|---|
| 解体 | 30 | 床壁天井 |
| 造作 | 190 | 無垢フローリング 格子廊下 収納家具 テーブル 畳入れ替え 建具 |
| 電気 | 150 | エアコン13台 照明 |
| 住設 | 20 | キッチン設備 |
| 塗装 | 200 | 室内外部AEP |
| クロス | 50 | 室内クロス |
| 左官・タイル | 30 | 床モルタル カラークリート |
| 諸経費 | 30 | (駐車代 養生費 運搬搬入費等) |
リノベーションの費用

商店街に開くファサードが、住人と地域をつなぐ

商店街に面したファサードです。覗き込む近隣の人々とシェアする住人の間に、会話が生まれやすいようにデザインしました。シェアハウスでは、地域の住人とどう良い関係を保つかが大切です。素朴で親しみやすく開放的な空間は、住人の様子を外に伝え、人と人をつなぎます。

商店街に溶け込みながら、通りから目に留まる外観です。通りからの見え方を考え、住人が地域に受け入れられる佇まいを目指しました。

外壁にも、内部と同じ波板を使いました。内と外で素材をそろえ、バラックの素朴さを空間全体の言葉にしています。
透明波板に浮かぶボールライト、内照式の光る天井

ダイニングです。コストと実用性を考えながら、機能だけでなく見た目にも気を配り、シェアする人々の暮らしが少しでも楽しくなるようにしました。ベンチは「無機質なパイプ椅子を並べるよりましでしょ」という発想から生まれたものです。テーブルは、ガラスの下地にバラ板を使っています。天井は、透明波板の中に丸いボールがいくつも浮かぶ光る天井。実際にここでランチをすると、話が盛り上がります。
波板とFRPで作る、光が透ける浴室

オープンスペースに柔らかい光を届ける浴室は、この物件のメイン素材である波板で作りました。浴槽はコンパネにFRPを塗って造作し、防水性を確保しています。ゾーニングで区切った床には底目地を入れ、白玉をアクセントにしました。

浴室の換気は、シェアハウスの快適さを左右する設備です。開口の位置と換気の経路を考えて設けています。

コンパネにFRPを塗って造作した浴槽です。既製品のユニットバスは使っていません。
波板とアイアンで作るSmallOffice

天井を閉じず構造を見せる、杉板とブロックの住まい

壁面は杉板とブロックで構成しました。素材のグレードではなく、組み合わせと納まりで空間の質をつくっています。

共用リビングです。シェアハウスの価値は、住人同士が自然に交われる場をどうつくるかにかかっています。

階段は既存を活かし、素地のまま見せています。隠さないことが、この物件のデザインの言葉になっています。

構造の面白さを引き出した部分です。天井を閉じず、壁は素地にウレタン塗装を施しました。エンターテインメントを忘れずに。

住人の生活空間です。
用途変更で、蒲鉾店を人が集まるシェアハウスへ

蒲鉾屋を改修したシェアハウスです。もともとの間取りを造作家具で組み替え、多様な人々が住まうプロジェクト物件へと変えました。立地や人の流れにシェアビジネスの考え方を重ね、この場所に合った空間をデザインしています。






